鳥取砂丘

鳥取砂丘の風紋

 鳥取砂丘は、鳥取県の観光地として古くから有名な場所で、毎年約160万人ほどの観光客が訪れます。平成20年に山陰海岸ジオパークにも認定された、山陰海岸国立公園の西にある南北2.4km、東西16kmに広がる一帯を言います。一般に鳥取砂丘と呼ばれているところは、鳥取市を流れる千代川河口の東側に広がる面積約545ヘクタールの浜坂砂丘を指していることが多いです。

 中国山地に源流をもつ鳥取市内を流れる千代川が、花崗岩質の砂を河口まで運びこんで堆積させ、日本海の冬の荒波がその砂を吹き飛ばして今の鳥取砂丘を形作りました。まさに自然の造形美です。美しい曲線のシルエットを描く鳥取砂丘は、約10万年という歳月をかけて誕生しました。地形や風などの気象条件が、砂丘に美しい「風紋(ふうもん)」や「砂簾(されん)」といったさまざまな自然の芸術を印象深く作り出してくれます。

 地中深くに行くにつれ、砂は幾重にも積み重なり、基盤である花崗岩質の岩石は、海面下約30メートルの深さにあって、そこに「古砂丘(こさきゅう)」が厚く堆積しています。さらに大昔にあった大山(だいせん)の噴火活動で飛来した火山灰、そして九州は鹿児島で噴火した姶良(あいら)火山の火山灰などが古砂丘を覆っています。その上には新砂丘が覆っており、現在の鳥取砂丘が形作られました。そこに住む人々は劣悪とも言える環境と自然の驚異を克服するために、技術や知識、そして経験をフル活用して砂丘農業を発展させ、らっきょうや梨、長芋といった特産物を生み出しました。

 とにかく鳥取砂丘は広大な面積ですので、その雄大な自然を楽しむにはまずは自分の足で歩いてみることです。平日は比較的すいてますが、土日祝祭日、連休ともなると観光客の方が多くいる場所とそうでない場所の分布がはっきりと分かれます。その人口密度のなるべく少ないところや、早朝などの人の少ない時間帯を狙って訪れますと、まだ足跡のまったくついていない美しい風紋(ふうもん)や砂の流れ落ちる砂簾(されん)を発見したり、砂の上に無数の柱が立ったように見える砂柱(さちゅう)を観察できたり、さまざまな小動物に出会えたり、印象的な風景を発見できたりするでしょう。