浦富海岸

 浦富海岸(うらどめかいがん)は、同じ山陰海岸ジオパークの中でも、鳥取砂丘とは対照的な地形を持っています。浦富海岸は、基盤である花崗岩などが日本海の荒々しい波の作用を受けて侵食され、その結果形作られた岩石海岸です。その様子は海からみると、節理に沿って険しい地形を確認することができます。対して鳥取砂丘は、中国山地から市内を流れる千代川によって日本海まで運ばれた砂が、冬場の北西の季節風とその波によって海岸に打ち寄せられものが砂丘海岸です。優しくきめ細やかな美しい海岸といった印象があります。

 浦富海岸は、兵庫県の陸上(くがみ)から羽尾(はねお)、牧谷(まきだに)、そして鳥取県の浦富、田後(たじり)、網代(あじろ)、岩戸(いわと)まで、典型的な海食地形(かいしょくちけい)となっていて、有名なリアス式海岸が見事に形成されています。また海岸線に沿って、海食洞(かいしょくどう)、海食洞門、離れ岩、海食崖(かいしょくがい)、波食棚(はしょくだな)などが砂浜を挟みながら並んでいるのを見ることができます。

 羽尾岬の西側の陸上岬の北東~南西方向の海岸線は、海抜およそ100メートルほどの急な崖となっています。花崗岩質岩石が基盤となって、節理の発達や岩脈などが長い年月の風化と波浪の侵食により崩壊して、さまざまに見られる海食洞や海食洞門ができました。

 網代港の東にある、城原(しらわら)海岸、鴨ヶ礒(かもがいそ)、菜種島(なたねじま)、千貫松島(せんがんまつしま)、竜神洞(りゅうじんどう)などは、入り組んだ絶景を持つ岩石海岸となっています。海岸に沿って歩くことのできる自然探索歩道では、海食地形が発達した過程が見られて、日本海の成り立ちに思いをはせることができます。